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2024年12月15日日曜日

ラストワンフィート:ウォーゲームの普及に関する話

 ※この記事はボードゲーマーのHA(Harpoon Arrow)氏が呼びかけた「War-Gamers Advent Calendar 2024」の12月15日分として執筆したものです


タイトルの「ラストワンフィート:ウォーゲームの普及に関する話」のうち、普及に関する云々はそのままの意味として、“ラストワンフィート”は距離30センチにいる相手のこと。今回は目の前にいる人=即売会で自分のブースを訪れてくれた来場者の皆さんから得た知見のお話です。


ゲームマーケットやコミックマーケットなどでブースを構えていると、足を運んでいただく方の多くは、やはりボードウォーゲームコミュニティーで繋がっている皆さんです。本当にいつもありがとうございます。ご意見ありがたく拝見しています。これからもなにとぞよろしくお願いします。


その次に多いのは、「うわっ、懐かしいー。ウォーゲームってまだあったんだ」という昔やっていましたという皆さん。こちらも世代的に私とほぼ同世代(1960年代後半から1970年代前半生まれ)が主力です。これらの皆さんは「中高校生のときにやったことあるんですよね」という方がほとんど。最近ウォーゲーム界隈でよく聞く「リターン組」「復活組」の多くが彼らと思われ。


で、彼らと比べると“ぐぐっ”と数は減りますが、それでも決して少数でない“若い世代”が“男女を問わず”足を運んでくれます。その場限りになってしまう人が多数ではありますが、その後、毎回お会いすることになる若い世代もいらっしゃいます(さすがに少数ではありますが)。


皆さん、ウォーゲームという言葉はご存じのようです。かえってシミュレーションゲームのほうがピンとこない感じです。わき道にそれますが、難易度に関係なくシミュレーションゲーム=デジタルゲーム、アナログゲーム=ウォーゲームという認識の方が多いようです。


ジブセイルゲームズが参加する即売会はボードゲーム関連以外にコミケの評論情報、メカミリ、面白同人誌バザールといった“非ゲーム”ジャンルもありますが、それぞれで、ウォーゲームに関心を示す方々も少なからずいます。武力衝突という側面に関心を寄せる“割合”でいえば、ゲームマーケットやコミケのゲーム電源不要より“純度”が高いように思えます(ここはブースでの会話内容から受けた主観的印象であることに注意)。


こうして私の目の前で若い男女がボードウォーゲームを購入されているのですが、彼らの多くはウォーゲーム会などに姿を見せることがないので、一部の(とはいえ決して少数はない)ベテランウォーゲーマーの皆さんから「はいはい嘘松嘘松。プゲラ」みたいなことを言われちゃうのですが、彼らは仲間内で対戦相手を確保しているようなので心配御無用大丈夫、です。


ちなみに、ですが。


ボードウォーゲーマーの現状分析を継続的に報告されるレポートで根拠とされている観測データがMust Attackや昭和から続いている老舗ゲームサークルなど「未経験者や初心者の参入が難しい、ベテラン主体で構成されているコミュニティー」であるため、現状(特に2019年以降)とかなり乖離しているのでないかと。


とはいえ、人は自分の目で認識したものを最も信頼するわけですから、それも無理からぬこと(私が今ここで書いている内容も自分の視界内で把握した事実を根拠にしているのと同じなわけで)。


なので、そのようなレポートを継続して発表されて、それを基に業界に対して提言をされていたり憂慮されていたりするオピニオンの皆様におかれましては、ぜひ即売会に自分のブースを構えられて“ラストワンフィート”の知見をされてはいかがでしょうか、と提案するのであります。



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