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2021年12月11日土曜日

脱!理論武装宣言

 (この記事はボードゲーマーのHA(Harpoon Arrow)氏が呼びかけた「War-Gamers Advent Calendar 2021」の12月11日分として執筆したものです)

ゲームマーケット2021年秋が終わったあたりから、「探ぱん」という同人カードゲームが話題になっています。いま流行りの性的表現規制ネタなので、興味関心がある方は検索エンジンを適切に活用すれば詳細を知ることができます。

で、このあたりの議論スレッドでしばしば「ウォーゲーム」という単語がでてきます。どうも、表現を規制したくてたまらない人たちはボードウォーゲームを次の標的にしようとしているようです。

おいおい、普段絶滅した伝説的存在みたいな扱いをしておいてこんなときだけネタにするんじゃないよー、といいつつ、ウォーゲーマーのみなさんがご存じのように、海外では植民地支配や帝国主義などなど、過去の歴史的負の遺産を題材とするウォーゲームが批判の対象となっています(このあたりに事情はN村さんのTwitterが参考になります)。というか、日本でもウォーゲームがブームになった40年前からそうじゃんかよ、と多くの古参ウォーゲーマーは思っているでしょう。

そんなこんなで今も昔もウォーゲームに対する批判に対してウォーゲーマーはいろいろと理論武装してきました。私も(作っているモノがアレなだけに)理論武装して「ボードウォーゲームは情報であり評論でもあるんじゃー」とか最近あちらこちらで主張していたりします。

で、先日の“探ぱん”騒ぎでも、ウォーゲームに対する意見がいろいろと出てきたんですな。でもねー、なんか、違うんですよ。なんていうのかな。「臭いものにはふたをして隠せばヨシ!」的なご意見が多いんです。

臭いものにふたをしてなかったことにするからヨシ!という考え方は、デジタルゲーム系ではもうだいぶ前から常識となっています。FPSで撃ち殺した敵から血が流れないとか撃ち殺した敵の死体が消えてなくなるとか撃ち殺した敵が人間じゃなくてゾンビや異星人だからヨシとか。

それを、いまボードゲーマーやボードゲームデザイナーが言い始めているんです。頼まれてもいないのに勝手に自分たちのお気持ちで規制するようにウォーゲーム界隈に強制したがっている雰囲気。ああ、そういえば、昔、空襲マーカーの燃え盛る街のイラストが悲惨すぎてプレイする気持ちをそぐから許せない、とか言っていたゲームデザイナーがいたな。

そんなレベルの“理論武装”を目にしていると、反論なんかどうでもよくなって、というか、全然意味ないじゃん、というか、娯楽だからダメだけどアカデミックならいいとかじゃないだろ、というか。

とにもかくにもそんなことに貴重な時間と体力を消費していられっか、思うようになったのですよ。

わけの分からない言いがかりの相手をする時間と体力があったらウォーゲームを買って開けて並べて作る(やる、までなかなかいけないのがナントモ)。

これでいいんじゃないっすかね。


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